クレジットカードの海外手数料とは?計算方法やお得なカードを解説!

海外でクレジットカードを使って支払いを行った場合、国内での利用とは異なり為替レートによる計算や海外手数料が発生したりします。仕組みを理解して海外手数料がお得なクレジットカードで支払いを行うと、海外でもお得にクレジットカード決済を利用することができます。この記事では、クレジットカードの海外手数料の仕組みや計算方法と、海外手数料がお得なクレジットカードについて解説しています。

クレジットカードの海外手数料と計算方法

海外でクレジットカードを使って支払いを行った場合には、基本的に発行会社ごとに決められた海外手数料が発生します。海外手数料の表現はカード会社ごとに異なり、「海外利用手数料」や「海外事務手数料」、「外貨取扱手数料」と言われる場合もあります。

日本国内で発行されたクレジットカードは、日本円で請求されるため外国通貨で支払いを行った場合には日本円に計算し直して請求が行われます。その際に、海外手数料を加えて請求金額が計算されるため、素直に為替レートを使って計算した場合と比べて多少請求金額が高くなるので注意が必要です。

具体的な計算方法は下記の通り。

請求金額(日本円) = 支払金額(現地通貨) × (①為替レート + ②海外手数料

お得に支払いを行うためには、為替レートと海外手数料の仕組みを理解して、海外手数料がお得なクレジットカードを使うことがおすすめです。

為替レートと海外手数料とは?

1. 為替レート

為替レートは、VisaやMastercardなどクレジットカードの国際ブランドごとにレートが決められています。

Visaのレートは「Exchange Rate Calculator」という公式ページで確認することが可能です。「Bank Fee」というのが海外手数料に当たる金額なので、0%で算出することで他のブランドと比較することができます。

Mastercardのレートは「Mastercard Currency Converter Calculator」という公式ページで確認することが可能です。こちらも「Bank Fee」を入力する項目があるので、純水なレート比較を行いたい場合は0を入力しましょう。

JCBのレートは「海外でのお取り引きにおける基準レート」というページで一覧表示されています。

Amexについては、レートが公表されておらずAmexが独自に為替レートを設定しています。ただし、他の国際ブランドと比べて極端にレートが高いという訳ではなく、請求時には算出根拠のレートを確認することができるので、気になる方は請求をチェックしてみましょう。

2. 海外手数料

海外手数料はカードの発行会社ごとに異なり、一般的に1.6%〜4.0%程度となっています。4.0%の手数料となると、10万円の買い物をすると4,000円の手数料が発生するため無視できない金額になってきます。

海外へ旅行や出張に行く際は、自身が持っているカードの海外手数料を事前にチェックしておくと、お得に支払いができるカードを知ることができるのでおすすめです。

クレジットカードの発行会社と国際ブランドごとの海外事務手数料の一覧は下記のとおりです。

カードブランドVisaMastercardJCBAmex
JCBオリジナルシリーズ--1.60%-
Amexプロパーカード---2.0%
三井住友カード3.63%3.63%--
楽天カード3.63%3.63%3.63%3.63%
PayPayカード3.85%3.85%3.85%3.85%
イオンカード1.60%1.60%1.60%
エポスカード2.20%---
マリオットボンヴォイアメックス---2.0%

同じ国際ブランドであれば同一の為替レートが適用されるので、純粋に海外手数料が低いカードで支払った方がお得です。

ただし、ポイント還元率によっては、海外手数料が多少高くても獲得ポイントが多くなって結果的にお得になるケースもあります。

CHECK!

  • 為替レートは国際ブランドごとに異なる。ただし大きな差は生まれづらいので、海外手数料の方が重要。
  • 海外手数料はカード発行会社ごとに異なる。カードによっては2.0%以上の差がある場合もあるので、手数料が低いカードを使うとお得に支払いが可能。
  • ポイント還元率が高いカードを使えば、多少海外手数料が高くても総合的に見るとお得に支払いができるケースも

海外手数料がお得なクレジットカード

下記に海外手数料がお得なクレジットカードをいくつかご紹介します。

1. JCBオリジナルシリーズ

JCBオリジナルシリーズは、海外手数料が1.6%で数あるクレジットカードの中でもかなりお得な海外手数料に設定されています。

また、「JCBカード W」など年会費無料で発行できるクレジットカードもあるので、海外へ出かけることが多い方は1枚持っておくと手数料を抑えて支払いを行うことが可能です。

JCBカード W

年会費無料なのにAmazonやセブンイレブンで2.0%のポイント還元率!

年会費
無料
還元率
1.0%
ブランド
JCB
  • Amazonでの利用で2.0%のポイント還元
  • セブンイレブンでの利用で2.0%のポイント還元
  • 18〜39歳限定で入会可能

2. マリオットボンヴォイアメックス

マリオットボンヴォイアメックスは、海外手数料が2.0%です。

マリオットボンヴォイアメックスのプレミアムカードなら、ポイント還元率が3.0%なので還元率まで計算すると、海外での支払いではトップクラスでお得なカードだと言えます。

また、無料宿泊特典や貯めたポイントは海外でのホテル宿泊にも利用することができるので、カードの特徴との相性が優れている点も高評価。

Marriott Bonvoy® アメリカン・エキスプレス®・プレミアム・カード

還元率3.0%以上の旅行好きにおすすめのカード。無料宿泊特典は海外のホテルでも使える!

年会費
49,500円
還元率
3.0%
ブランド
Amex
  • ポイントをホテル宿泊に利用すると、実質還元率が3%以上に
  • 年間150万円以上の利用で無料宿泊特典(50,000ポイント相当)を獲得(継続特典)
  • カードを持っているだけでMarriott Bonvoyゴールドエリートの会員資格をゲット
  • 年間400万円以上の利用でMarriott Bonvoyプラチナエリートの会員資格をゲット

3. アメックス・プロパーカード

アメックスのプロパーカードは海外手数料(外貨取扱手数料)が2.0%となっていて、他のカードと比べると良心的な手数料設定となっています。

一般カードの「グリーンカード」なら、年会費13,200円で発行することができます。

アメリカン・エキスプレス®・グリーン・カード

アメックスのプロパーカードを手軽に持ちたい方におすすめ

年会費
13,200円
還元率
1.0%
ブランド
Amex
  • 1ヶ月1,100円の月会費制
  • 初月月会費が無料
  • Amazonでの利用で3%のマイル還元率が実現可能

4. イオンカード

イオンカードは、Visa、Mastercard、JCBの3ブランドのカードについてすべて、海外手数料が1.6%となっています。

一般カードとゴールドカードでどちらも年会費は無料ですが、ポイント還元率が0.5%と他のクレジットカードに比べて低めである点が少し気になります。

イオンカード(WAON一体型)

イオンカードを代表するスタンダードカード

年会費
無料
還元率
0.5%
ブランド
Visa、Mastercard、JCB
  • 電子マネーWAON機能付き
  • イオングループでの利用でポイント還元率が2倍
  • 毎月10日はポイント還元率が2倍
  • 毎月20日、30日はイオングループで5%オフ
  • イオンシネマで300円オフなどの割引

5. エポスカード

エポスカードは海外手数料が2.2%です。Visaブランドのクレジットカードの中では、かなりお得な手数料設定となっていて、海外での支払いにもおすすめ。

一般カードなら年会費は無料ですが、ポイント還元率が0.5%という点に注意が必要です。

エポスカード

マルコとマルオの10%OFF期間中はマルイやモディでのお買い物で10.0%還元

年会費
無料
還元率
0.5%
ブランド
Visa
  • マルコとマルオの10%OFF期間中はマルイやモディでのお買い物で10.0%還元
  • 一定の利用でゴールドカード年会費永年無料の招待を獲得
  • Google Payのタッチ決済に対応しており、Wear OSでも利用可能

海外でクレジットカードを利用する際の注意点

現地通貨建てか日本円建てか

店舗によっては、クレジットカードでの支払時に現地通貨建てか日本円建てかを選択できる場合があります。

基本的には、日本円建てで支払った方がお得なので、困ったら日本円建てで支払うようにすると良いでしょう。

決済のブロックに注意

海外でクレジットカードを使って大量の支払いを行うと、カード会社によっては稀にそれが不正決済と認識され、クレジットカードでの決済がブロックされてしまう可能性があります。

カードが止められると困る場合は事前にカード会社に連絡を入れておいたり、特定のカードが止められても別のカードが使えるように複数枚持って行くなど対策を行っておきましょう。

レートが適用されるのは利用日ではなく換算日

クレジットカードの支払い金額が確定するのは、支払いを行ったタイミングではなく、クレジットカード会社側で支払いの処理が行われた日となります。そのため、支払処理が遅れた場合にはレートの変動によって支払日よりも大きく増減する可能性があるので注意しましょう。

保険の内容もチェック

クレジットカードによっては、海外旅行中の事故や病気、また旅行中に購入した商品の破損などに対して保険が利用できる場合があります。

自分で保険に加入するとお金がかかってしまいますが、クレジットカードの保険を利用すれば費用がかかりません。クレジットカードごとに保険の適用条件や内容などが異なるので、それらも考慮してクレジットカードを選ぶと良いでしょう。